2020-07

作り手目線でモノを売ることについて考える

「初めまして、〇〇の××です。唐突ではありますが、作品のお取引できますか?」

ありがたいことに私のところに卸を希望してくださる連絡が来ることがあります。そんなときは大抵「ありがとうございます。よかったら一度、お取引の前にJOURNEYの製品をご自身で使ってくれませんか?使って良かったらお願いいたします。」とお返事します。

そう言うと、話が進まない、返事が来ないことがほとんどです。

販売側の立場に立つと、商品を自身で使い、試してから販売するのは難しいことはわかります。それでも私は使い手(お客様)が買われて、実際に使うところまで責任を持ちたいです。たから伝え手(販売する人)には実際に使っていただいてから販売して欲しいと思っています。

革製品のような実用品は実際に使ってはじめて、いいところ、よくないところがわかります。「財布のここはこう言う時に便利です、バッグのここの長さはこう言う理由があります。」と説明して理解することと、体感することの差は大きいと私は思っています。

使ったことがないものを売るということは、かっこいい、かわいい、私も欲しいと言うのが限界で、「いいですよ、これ」に使い手としての実感はなく無責任なように見えてしまいます。

クラフトイベントに出展したときに、知名度のあるギャラリーに展示のお声をかけていただきました。いつも通り「積極的に展示はしてません、まずは使ってみてくれますか?」とお話をしたところ、理解してもらえず「うち、けっこう売るんですけどやらないんですか?」と言われたことがあります。

そのギャラリーはお客さんがたくさんついているらしく、店主のセレクトは間違いない、と買っていくお客様が多いと作家仲間から聞きました。ご自身では使わず、お金を出さないモノなのに。

お客様が喜んで買って、満足してるようなので悪いことではないと思いますが、私、個人としては作り手から伝え手、伝え手から使い手のつながりやプロセスは大事にしたいです。それに繰り返しになりますが使って、気に入ってもらうまでが私の仕事だと思っています。

JOURNEYでも実際に使ってから販売しています。なのでそのモノの良い点や悪い点を使った身としてお話することができます。

栃木県の那須にJOURNEY製品、唯一の常設取り扱い店である、ホワイトノートというお店があります。写真のお店がそのお店です。お取引が始まる前に店主には財布とショルダーバッグを購入いただきました。それを実際に使って気に入ってもらえ、取り扱いが始まりました。

「ホワイトノートで買いました」とJOURNEYのお店にも来てくれる方がいます。「ホワイトノートの店主さんが使っている財布を見せてくれて、それの味の出方がかっこよくて」なんて話を聞くと、ちゃんと伝わったんだなーと嬉しくなります。

これからも「買ってもらう」ではなく「気に入って長く使ってもらえる」ように思いを込めたモノを作ります。そして(私が直接でなくても)実感のこもった伝え方を通して、使い手に届けていきたいと思います。

2020-07-14 | Posted in blogNo Comments »